制度論的アプローチ

DES17c

ウェーバー(Weber,M.)の社会学理論に基づく制度論的アプローチについて,松原(1988)は「土地所有者,デベロッパー,住宅組合(BuildingSocie.ties),公的セクターなどの供給主体の行動についての分析,モゲージなどの金融制度や『線引き』,公共住宅制度などの公共政策に注目した都市構造の分析など」の多様な研究成果をあげている。そもそも制度論的立場については,カステル(1984)やパール(Pahl;1977b)による都市管理の概念に見いだすことができる。西山(1986)は,アーバン・マネージャリズム論のなかでレックス・モア(RexandMoore;1967)やレックス(Rex;1968)による住宅をめぐる都市資源の配分との関連において「『都市』は希少資源(住宅,とくに望ましい住宅)の配分システムからなる場であり,その点で全体社会一般とは異なる固有のシステムを有している」とみており,「都市の社会的相互作用のもとにある基本的プロセスは,希少で望ましいタイプの住宅を求める競争である。このプロセスにおいて,人々は住宅市場における力関係,あるいはより一般的にいえば,住宅配分のシステムにおける力関係で区別される」とし,この住宅配分システムにおける力関係を住宅階級(housingclass)の概念により説明した。
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ここで用いられた住宅階級とは『DictionaryofHumanGeography,3rd.ed.』によれば,「個々の住宅タイプへの近接(access)により特徴づけられた人々のグループとされ,通常は所有により分類される。その概念はイギリスのレックス(Rex;1968)により提示され,彼はhousingにアプローチする方法を次の3種類に分類した。ひとつは資本(capital)と信用貸し(credit)’、の近接をもつことにより,ひとつは公営住宅での賃借権(tenancy)を得ることにより,もうひとつは民間部門(privatesector)での賃借権を得ることによる方法である」。
レックスにより分類された住宅階級は,
(a)魅力ある地域でのより大きな住宅の完全な所有者(outrightownersとは即金で購入した所有者のこと),
(b)魅力ある地域で住宅を購入した抵当権者(mortgagees),
(c)特定の目的に応じるように建てられた公営住宅の賃借人(居住者),
(d)解体待ちのスラムにある公的機関の賃借人,
(e)インナーシティ内の大部分である民間所有者の戸建て住宅(wholehouses)の賃借,
(f)多くが短期支払の高利子で資金を借りて転入している住宅所有者。(彼らはローンの支払のために間借りに転貸しをしている),
(g)間借り人(下宿人;lodgers),に分けられている。

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